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【スポーツと作業療法】作業療法士ってスポーツ分野と関われるの?

kazu
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こんにちは。kazuです。今日も皆さまお疲れ様です。

国立大学を卒業し、作業療法士として病院に就職。その後三度の転職を行い、現在は総合病院にて作業療法士として勤務しつつ、ブログや弾き語り配信を通して副業も行っています。

6月になって梅雨に入ります。引き続き体調には注意して無理なく過ごしていきましょう。

 


今回は学生の方から質問をいただきました。

こんにちは。私は私立の作業療法士養成校の学生で今年度で2年生になります。

私は小さい頃から野球をやっており、怪我をしてリハビリと関わったことからリハビリテーションに興味を持って作業療法士の道に進みました。

今までスポーツをやっていた経験から、将来作業療法士になったらスポーツの分野にも関わりたい思いがあります。

しかし最近の疑問なのですが、スポーツの分野は作業療法士ではなく、理学療法士が多く関わっているように感じるのです。

養成校で授業を受けても、陶芸や木工などスポーツとは縁の無いような内容ばかりで、正直今後の自分の将来が心配になっています。

ここで質問ですが、作業療法士はスポーツ分野と関われるのでしょうか?

よろしくお願いします。

 

質問者様は本当にスポーツが好きな方なのですね。

学生の内から自分の将来に対するビジョンが立っているのは立派なことであると思います。


今回は作業療法士とスポーツ分野の関わりについて解説します。

作業療法士が支援する作業にはスポーツも含まれる

結論から言うと

作業療法士はスポーツと関われる機会があります。

 

実際はスポーツと関われるかは、今後働く病院の特色によることも多いのですが

理学療法士だけでなく作業療法士だってスポーツと関われます。

 

作業とは生活行為と同義であり、生活行為の中にはもちろん野球やサッカーなどのスポーツをすることも含まれます。


作業療法士は作業(=生活行為)を支援する専門職なので、生活行為の一部であるスポーツを支援することもあります。

これから作業療法士とスポーツとの関わりの具体例を解説していきます。

実際の作業療法士とスポーツとの関わり

ここでは実際にスポーツと関わることができた僕の経験を中心にお話ししていきます。

解説は以下の3つの経験をもとにお話させていただきます。

  1. 好きなサッカーを通して心身を健康を取り戻した作業療法
  2. スポーツをしていて怪我をしてしまった人に対するリハビリとしての作業療法
  3. 精神疾患を持った人々に対する発散とコミュニケーションの一助としての作業療法

 

好きなサッカーを通して生活の活気を取り戻したある患者様の話


大学病院で働いていたとき、急性骨髄性白血病を罹患した中学生の患者様を担当しました。

その中学生の患者様はサッカー部で主将を務めていた子でした。


白血病なので免疫力は大きく低下しており、感染に注意しながらリハビリを行っていました。

しかしその子は病室の隔離生活に気が滅入ってしまっており、好きなサッカーも出来ず、誰とも話さなくなっているくらいに気落ちしている状態でした。


そこで僕は骨髄移植をして免疫力が上がったら、作業療法室の広いところで一緒にサッカーの練習をしようと提案しました。


実際に免疫力が回復し、リハビリ室へ入れるようになると、僕はその子とサッカーを通して心身機能向上のプログラムを提案しました。

怪我や感染に注意しなければならなかったので、練習は狭い室内に限られましたが

その子と一緒にパスの練習をしたり、リフティングをしたり、時には僕がその子からドリブルを仕方を教えてもらうような関わりをしました。

その子はサッカーを通して次第に活気を取り戻し、つらいことばかりだった病院生活が次第に楽しいと思ってもらえるようになりました。

その子は目を輝かせながら

「絶対に良くなってまたサッカーをしたい。できなくなったとしても今度はサッカーを教える側になりたい。」

と力強く語っていました。

 

このようにスポーツという作業を使って、クライエントの心身の健康を促すことも作業療法士の仕事の一つです。

スポーツをしていて怪我をしてしまった人に対するリハビリの話

現在、僕が勤務している病院での一例です。

今働いている病院では、整形分野のドクターが数多く在籍しており、整形疾患に対するリハビリオーダーが作業療法士にも処方されます。

その中で、スポーツをしていて怪我をしてしまった方々への作業療法も行います。

例えば

  • 野球の投球動作で肩を痛めてしまった高校生に対する肩のアプローチ
  • 過度な練習により肘を痛めてしまった方に対する外来でのリハビリ
  • バレーで転倒し、右手を骨折してしまった学生に対する固定期から固定除去後の継続的なリハビリ

作業療法士はこうした肩から腕、手にかけての怪我に対しても数多くかかわっています。

中には、野球のピッチャーをしている高校生の投球動作を分析して、正しい投球動作の指導を行っている作業療法士もいます。

「スポーツ」という作業を細かく分析し、患者様の身体を評価しつつ、どうやったら本人の望むようなスポーツ復帰ができるようになるかを考えて、介入していくのも作業療法士の仕事の一つです。

精神疾患を持った方々と一緒にスポーツをした話

これは僕が学生だった時に作業療法の臨床実習中に経験したことです。

当時はある精神科病院のデイケアに長期間実習に行っていました。

デイケアには、慢性的な精神疾患を罹患されて生活を送っている方々が数多く参加していました。

デイケアに参加していた人たちは、退院したものの自分のストレスに向き合うことができず、イライラしてしまってうまく日常生活が送れない、うまく人間関係が築けないような悩みを持っていました。

そのような方々の生活を援助する一つとして、デイケアで勤務されていた作業療法士の方が、デイケア独自のソフトボールチームを運営していました。

僕も実際にそのソフトボールチームに参加し、他の病院のソフトボールチームと一緒に試合をした経験があります。

結果は20対0と惨敗でした(笑)が

ソフトボールに参加していたデイケアの方々は、試合後に爽やかな笑顔で健闘を共有し合っていました。

このように一緒にソフトボールをすることで、汗をかいて日々のストレスの発散ができたり、一緒にスポーツをしている仲間同士のコミュニケーションを楽しむ場を提供できたり

つまりソフトボールを通して、健康的な日常生活の一助とする手段として作業療法が行われていました。

まとめ:作業療法士だってスポーツと関われる!

以上、僕が経験してきた作業療法士とスポーツの関わりについて

  1. 患者様の好きなサッカーを通して心身を健康を取り戻した作業療法
  2. スポーツをしていて怪我をしてしまった人に対するリハビリとしての作業療法
  3. 精神疾患を持った人々に対する発散とコミュニケーションの一助としての作業療法

上記の具体例を解説しました。

作業療法士は作業=生活行為を支援して、クライエントの健康的な生活をサポートする専門職であり、その作業の一部としてスポーツを利用することももちろんあります。

クライエントの大切な作業がスポーツなのであれば、そのスポーツを再び行えるように支援することだって当然あります。

もし質問者様がこのような機会に携わるようなことがあれば質問者様の経験してきたスポーツに対する知識や考え方

それが同じようにスポーツをやっていた患者様にとって役に立てる立派な長所になるかもしれませんね。

そうなれば、きっと作業療法士としての自分の仕事にやりがいを感じていることでしょう。

自分の好きなスポーツを通して、他者の役に立てることができる。

仕事をする上でこれほど楽しいことはないと思います。

kazu

自分の将来にワクワクしながら作業療法を学んでいきましょうね!

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作業療法士/ブログ/ギタリスト/リベ大生/生き方を考えるOT 作業療法士が自由に豊かに暮らせることを証明したい。 僕もあなたも自分らしく生きていけるように。