こんにちは。kazuです。今日も皆さまお疲れ様です。
新入職員として入社されたセラピストの方々は、もうそろそろ試用期間が終了する頃でしょうか?
慣れない業務で戸惑うことも多いかと存じますが、決して身体には無理をせず、わからないことや難しいことがあったら先輩セラピストに助けてもらうようにしましょうね。
質問を頂きました。
「kazuさんこんにちは。はじめまして。
私は今年の4月に市民病院へ入職し、現在プリセプターとともに業務を教えてもらいながら臨床に携わっています。
私のここ一番の悩みが、他職種とのカンファレンスです。
担当している患者様について主治医や看護師と意見交換をするのですが、なかなか発言する勇気が持てず、自分の意見が間違っていたらと思うと怖くて黙ってしまいます。
また知識不足で他の先生方と対等にお話もできません。
kazuさんはカンファレンスの時、どのような気持ちで臨んでいますか?」
たしかに新入職員がカンファレンスでうまく発言するのはなかなか難しいものです。
他の新人セラピストの方も入職して1番に当たる壁がカンファレンスでの発言なのではないでしょうか?
今日はカンファレンスについてお話させていただきます。
カンファレンスは闘う場所ではない

結論から言うと
カンファレンスは相手を論破したりするような闘う目的では行われない
ということです。
カンファレンスの目的は、クライエントの目標や課題を各職種が専門的な視点で話し合い、今後の各職種の役割を認識することです。
つまり相手を論破するような場所ではなく、互いに職種を理解して協力し合う場所なのです。
そう思うとカンファレンスをする相手は自分の敵ではなく、味方であることが分かると思います。
この時、カンファレンスで発言する際に注意してほしいポイントについて解説します。
相手がどんな情報を欲しがっているのかを先に想像してみる
コミュニケーションの基本となるポイントですが、発言をする際は、ただ自分視点で話すのではなく
相手がどんな情報を欲しがっているのかを相手視点で想像しながら話すことをお勧めします。
もし相手が主治医であれば
- 患者様はどんな経過をたどっている?
- 患者様の状態は今どんな感じ?
- 手術の後は状態は安定している?新たな合併症は出ていない?
- リハビリは今どんなことをしている?うまくいっている?
- 今後の退院先は?退院しても健康な生活が送れそう?
- etc…
相手が看護師であれば
- トイレや歩行はうまくできそう?院内の介助は必要ない?
- リハビリの時に血圧や酸素は悪化していない?新たな処方依頼が必要?
- 患者様の対応に困っているんだけど何か方法はない?
- etc…
といった、相手が知りたいと思うような情報を先に想像しておきます。
そうすれば、事前にカンファレンスで話すような内容もイメージできるようになるかと思います。
ていうかその前にそもそもそのカンファレンスにすら参加したことないよ!
という方は先輩セラピストから、そのカンファレンスでいつもどんな内容を話しているのかを聞いてみるといいかもしれません。
とりあえず自分なりの考えを少しでも発言する
緊張するからといってカンファレンスで全く発言をしないのはもったいないです。
発言をすることで自分が何が理解できていて、まだ何が理解できていないのかを相手にも知ってもらえます。
そうすれば介入のヒントとなる情報がもらえるかもしれません。
逆に言えば、発言をしなければ、相手も自分がどんな情報を欲しいと思っているのかを理解できないため、必要な助言ができなくなります。
言い方が拙劣でも、難しい用語を使わなくてもいいので、自分のやってきたことや考えてきたことを一言でも発言してみましょう。
それで仮に怒られたとしても、少しでも相手の考えが分かったことでプラスに考えていきましょう。
患者様が良くなるように…という思いは一緒

職種は違えど、どの職種も
”患者様が良くなってほしい”
という思いは一致しています。
専門性の違いや知識・経験の違いはあっても各職種の最終的な目的は全てこれに一致するかと思います。
そう思えば、カンファレンスで参加している他職種は味方であることをさらに強く認識できるのではないでしょうか?
専門性は違えど、違うが故にお互いの強みを生かし合い、患者様に貢献していく過程を体感できれば
カンファレンスも怖いものではなく、楽しいものに移り変わるかと思います。
補足事項:緊張していない時の話し方を思い出してみる
僕自身よくやるのですが、話すのに緊張してしまうときは
緊張しないようにしないように…と思うのではなく
落ち着いている時の話し方はどんな声のトーンで、話すスピードで話をしていたかなぁと思い出すようにしています。
緊張していない話し方を思い出すことで、次第に話しているうちに緊張が解けていきます。
もちろん緊張しないからと言って目上の人にはちゃんと敬語を使うようにしてくださいね。笑
まとめ:緊張することは悪いことではない
カンファレンスは他職種同士が専門的視点を持って、課題や役割を認識し合う場であり、決して相手を論破したり、他職種と闘ったりするような場ではありません。
むしろお互いの強みを発揮し合う場であるので、カンファレンスはこの先の介入を考えていく上でこの上ないヒントをもたらしてくれます。
カンファレンスをうまく利用して、日々の介入に役立てていきましょう。
最後に緊張すること自体は悪いことではないと思っています。
緊張するということは、目の前の物事に真剣に取り組んでいる証拠です。
自分にとってどうでもいい物事に関して緊張することなんてないですよね。
きっと質問者様が日々の臨床をまじめに働き、真剣に向き合って考えているからこそ緊張するのだと思います。
緊張する自分がいるのならば、それだけ臨床に真剣に取り組んでいる自分がいるのだと自覚してみてください。
そしてそうした自分を認めてあげてくださいね。
分からないことがあれば、無理せず先輩を頼りましょう!連携する楽しみを味わえると臨床がさらに楽しくなりますよ。