国立大学を卒業し、作業療法士として病院に就職。その後三度の転職を行い、現在は総合病院にて作業療法士として勤務しつつ、ブログや弾き語り配信を通して副業も行っています。
今日は僕が陰ながらファンをしている、ある一人のブロガーをご紹介します。
新卒でメーカー会社に勤務、その後4年で退職し、現在ポーランドに滞在している【ゆきみん】さんです。
(Twitterアカウントをリンクしていますのでぜひフォローをお願いします)
海外での生活だけでなく、フリーランスとしての生き方、内向的な人に向けた考え方等をTwitter、ブログで配信されています。
実は僕もゆきみんさんと同じように内向的な性格で、しかも同い年。
僕も同じように国立大学を卒業後、大手の医療法人に入職し、数年後に退職。
彼女の経歴は何かしら自分と重なるところがありました。
しかし彼女の内向的ながらも力強くて行動的な部分、そして現代社会の生き方に対する考え方に強く勇気づけられた部分があったのです。
去年の今頃、自分が適応障害で苦しんでいた時に彼女のYouTubeを見て、それからファンになりました。
同い年ですが、彼女のブログやYouTubeから話してくれる考え方、生き方はとても勉強になり、時には優しく支えてくれ、勇気づけてもくれます。
初めての方も、ぜひご覧ください。
そして、その【ゆきみん通信】からこんな記事を拝見しました。
自己管理ができる人は会社を休む。行きたくないと思えるのは賢い。|ゆきみん通信
こんにちは、ゆきみん(@yukimin_jp)です。 この記事では と悩んでいる方に、 「いや、もうそれ休むしかないでしょ?」って話をします。 「会社休みたい」と思えてる時点で、人生勝ち組だと思った方がいいですよ。 休まず学校に行けば、褒められる。 小学生の時に擦り込まれた価値観ってすごい。皆勤賞なんて無くすべき。 …
僕はこの記事の内容に非常に同感するものがありました。
そしてこの記事を通して、働いていく上で皆さまにもぜひ仕事を休む力を身に着けてほしいと思いました。
”適度に休む人ほど仕事ができる”のが事実
まず結論からズバッと言いますが
仕事ができる人ほど適度に休み、仕事ができない人ほど休まないことにこだわる
と思っています。
まずは下記のデータをご覧ください。
内閣府の経済財政報告からのデータです。
日本はドイツよりも労働時間が多いにもかかわらず、ドイツより生産性が低く計測されています。
また右肩下がりの赤い直線が示している通り
このデータは労働時間が長いほど生産性が低くなることを表していると思います。
つまりは休まず出勤して残業して、労働時間を長くしても生産性は落ちるばかりなのです。
ちなみに生産性の上位にあるドイツは、年次休暇が24~30日も付与され、その有給取得率も高く、1か月の長期休暇を取るところもあるそうです。
そしてドイツの有給取得率は75%で、日本の有給取得率はたったの33%でした。
しかもドイツの労働組合はコロナによる雇用不安を懸念して、なんと週休3日案を提起しているそうです。
こうしたことからも生産性が高い、つまり仕事ができる人ほど休む力を持っていると言えるのではないでしょうか?
→【参考記事】FSAS Portal for cloud|世界の働き方事情”ドイツ”編 もご覧ください。
そもそも休むことは当然の権利の一つのはず

たとえ少しでも
「あぁなんだか今日は体が重い。体調が悪い。」
と感じるのであれば、自分の身体に嘘をつかず、意識して休みましょう。
上司に自分の体調不良を伝えて、休みを希望しましょう。
有給休暇があるなら、あと何日まで…とかも考える必要もありません。
そもそも自分の有給休暇を取るのは自分の自由です。積極的に使っていきましょう。
そうやって自分の調子にいち早く気付くトレーニングを積むことが重要です。
僕の経験上ですが、自分の体調に嘘をつき続けるような働き方をしていると、次第に体調が良いのか悪いのかが分からなくなってきます。
そうなってしまうと心のブレーキが壊れ、心身がボロボロになるまで働いてしまいます。
最悪、医療機関の治療を必要としてしまう事態にまで発展しかねません。
痛点がなくなって、手遅れになってしまう前に意識して休むトレーニングをしておきましょう。
僕は長く働いていく上で、自分の体調をいち早く感じ取り、無理せず休みを取って、それから万全な体調で勤務に臨む方が重要であると思っています。
「あなたが休むと他の人にあなたの仕事の負担がかかって困る。」
と言ってくる人も時折いるかもしれません。
しかし僕はそれでも休んでいいと思います。
(というより、そんな言葉が常習化しているのであれば、そもそも運営に問題があるように思います)
自分の身体は自分でしか守れません。
体調が悪いと感じたのであれば、とにかく休みましょう。
仕事も実習も同じ!休む力を身に着けよう!
これは作業療法学生の臨床実習でも同じだと思っています。
たとえ大事な臨床実習でも、早めに体調が悪いと感じたらちゃんと休むようにしましょう。
体調が悪いことをバイザーに伝える技術を身につけましょう。
ただ出勤日数が成績に反映されている所も多いと思います。
その場合は、何日まで休んだら大丈夫なのかを事前に調べておきましょう。
ちなみに僕は学生の時は、いつもギリギリの出席日数で実習を通していました。
というより、休まず出席することよりも、万全な体調で実習に臨むことの方が大事だと考えていました。
同じく臨床実習においてはバイザーによっては「できるだけ休まないように。」と指導する人もいます。
しかし僕はたとえ実習中でも、少しでも体調が悪いと感じたら無理せず休んでほしいです。
休まないことよりも自分の体調と感情をいち早く管理し、自分をうまくコントロールできることの方が大事だと思います。
それでも休むことに罪悪感を感じてしまう人へ
とは言っても
「そりゃ休みたいけど、仕事を考えるとそんなにすぐには休めないよ!」
という人もいるかもしれません。
もし休むことにどうしても罪悪感を感じてしまうのであれば、急に自分が休んでも他の人が困らないような工夫をする必要があります。
例えば
- 自分のクライエント情報を定期的に同じ部署の人と共有する
- 自分の仕事を定期的に他の人へ頼む(日頃から他の人の仕事も引き受ける)
- 自分の仕事内容を、自分のPC内のフォルダにまとめておく etc…
といった行動を日頃から行っておきましょう。
自分の日頃の仕事内容を他者にも理解してもらえるような働きかけをすることが大事です。
そうすれば仮に自分が急に休んでも、他の方がスムーズに仕事を代行できるかと思います。
そうやって徐々に自分からいつ急に休んでもいいような環境を作っていくようにしていけば、次第に休むことに罪悪感を感じることもなくなるかと思います。
まとめ:一度考え直すべき風潮 ”皆勤賞”
以上、仕事を休む力について
- 適度に休む人ほど仕事ができる
- そもそも休むことは当然の権利のはず
- 仕事も実習も同じく休む力を身に着ける
- 自分がいつ休んでもいいような環境を作る
を解説しました。
日本人はよく「休まないこと」を美徳化し、まるで自慢のように話すのを聞くと、ある友人が言っていました。
しかし僕は、これは皆勤賞が生んだ弊害であると思うのです。
こういう風潮が萬栄すれば、次第に休まないことが美徳化され、逆に休むことが悪いことだと誤認されてしまう危険性があります。
休まないことが美徳化されてしまえば、たとえどんなに体調が悪くても出席・出勤しなくてはならない状況になりかねません。
そんな働き方は自分にも嘘をついてしまう働き方です。
今一度、僕たちが働く目的を再確認する必要があります。
僕たちは自分たちの知識や技術を通してクライエントの役に立ち、社会貢献する目的で仕事をしています。
休まないことが目的ではありません。他者に貢献するために働いているはず。
そのためには、自分自身が心身ともに余裕をもって生活を送ることが必要不可欠です。
無理して勤務先に出かけて働いている方、今一度自分の働き方を見直してみませんか?