こんばんは。kazuです。今日も皆さまお疲れ様です。
今まで自分の作業療法士としての経験を中心に記事を書いていたのですが、肝心なことを忘れてました。
そもそも作業療法士っていう仕事を紹介していないなと。
なので今日は作業療法士の仕事について、簡単にお話させていただきます。
作業療法士ってどんな仕事?

作業療法士は結論から言うと「生活が良くなるようサポートする専門職」です。
ここで 日本作業療法士協会のホームページから作業療法士の定義を見てみますが
「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。」
う~んわかりづらい。笑
無理もありません。そもそも作業っていう言葉が抽象的ですよね。
作業療法士が考える”作業”とは?
そもそも作業といえばどんなことをしている場面を想像するでしょうか?
折り紙や陶芸などの創作活動?細かい手作業が必要な内職をしているような場面を想像するでしょうか?
作業はもちろんこうした創作活動等も含まれますが、それだけではありません。
作業療法士が定義する作業は
- 日常生活の動作であるトイレや入浴、歯磨き、食事、着替え、寝ること…
- 掃除、洗濯、料理など家事動作、庭の手入れ、ペットのお世話…
- 趣味であるスポーツや楽器演奏、映画鑑賞、パソコン、読書…
大きいものでいえば、職場での仕事や車の運転、旅行なども作業に含まれます。
つまり人の生活上で行われる行為全般を作業と呼んでいます。
なので作業=生活行為といった方が少し分かりやすいかもしれません。
そう考えると、自分の生活のあらゆる場面で、様々な”作業”をしている自分が想像できるかと思います。
作業療法ってどんな人が受けるの?
しかしあることが要因で作業ができなくなる人たちがいます。それは
- 脳卒中や骨折等の怪我や病気で身体がうまく動かせなくなった人
- 仕事や人間関係のストレスに耐え切れなくなり、精神的に追い込まれてしまって何もする気が起きなくなった人
- 生まれながらの障害でうまく自分の気持ちが伝えられない人、または自分で遊ぶことも食べることもできない人
- 高齢により体が弱くなったり、認知症が進行して引きこもりのようになってしまった人
などなど…
こういったことが要因で日常生活に必要な作業ができなくなった人、または日常で行う作業のバランスを崩して健康を害してしまった人たちがいます。
自分にとって必要な作業ができない=健康的な生活が送れていない
想像してみてください。
いつも自分で出来ていたトイレや入浴がある日突然の怪我で人の手を借りないとできなくなってしまった…
いつも休日の楽しみにしている趣味のパソコンやスポーツが病院に入院してしまったせいでできなくなってしまった…
いつもお出かけや気晴らしで行っていた買い物やドライブが、足腰を痛めてしまったせいで、次第にやらなくなってしまった…
とても健康的な生活が送れているとは思えないはずです。
(これを作業療法の専門用語でいうと作業機能障害といいます。)
作業療法士はこういった方を対象に、再び日常生活に必要な作業ができるようになって、その人の生活を少しでも良くなるようサポートするために作業療法を行います。
まとめ:理学療法士との違いは?
同じリハビリテーション職である理学療法士との違いが難しいと感じている方もいらっしゃるかと思います。
大きな違いは
理学療法士は、クライエントの「身体や動き」を支援する専門職に対し
作業療法士は、クライエントの「作業(=生活行為)」を支援する専門職となります。
※ちなみに、生活に必要な作業を支援し、生活を良くすることをサポートする専門職なので、作業療法の対象は障害を持っている人だけでなく、疾患を持っていない健常な人も含まれます。
なので生活上でできないこと、またはできていないことがあって、困っていることがあれば我々作業療法士にご相談ください。