こんにちは。kazuです。今日も皆様お疲れ様です。
今回も質問を頂きました。
「いつもブログを拝見させていただいています。
いま私は作業療法士1年目として働いているのですが、ある担当患者様からリハビリを拒否されてしまっています。
自分のリハビリを受け入れてもらえず、無力感に苛まれてつらい思いをしています。この時にどのように行動していけばいいのかアドバイスがありますか?」
たしかに、自分の担当している患者様から嫌われてしまって、自分のリハビリを拒否されてしまうのは自分の存在価値が無くなったような思いがあってつらいですよね。
今回はリハビリを拒否されてしまったときの行動、考え方についてお話します。
全ての患者様に好かれることは無理
結論ですが、これから出会う全ての患者様に好かれることは無理だと思っています。
これは、どんなにたくさんの手技を持ったセラピストでも、高い学歴を持ったセラピストでも無理だと思います。
僕自身も何年もの臨床経験がありますが、好かれる患者様には好かれますが、どのように振舞っても嫌われてしまう患者様にもどうしても出会います。
患者様も一人の人間であり、様々な価値観と人生背景を持っています。
そんな様々な患者様に会う職種ですから、どうしても自分と合わない患者様は必ずいらっしゃいます。
なので、もはやある程度の患者様に嫌われるのは仕方のないこと、であると考えた方が良いかもしれません。
嫌われてしまうのは確かに僕も快くは思いません。
しかしそれでも嫌われないように行動していくよりも、嫌われることを恐れず自分にとって最適な行動していくことの方が大事であるように思います。
個人ではなくチームで考える
これは医療職の鉄則ですが、臨床上の問題に直面した場合は、個人ではなく必ずチームで対応するようにしましょう。
相談は他職種やリーダー、身近な上司、仲の良い同期でも構いません。
個人で悩むのではなく、複数人の意見を聞きながら行動することをお勧めします。
また他者に相談することで自分の業務の心理的負担も軽減できると思います。
自分ではどうすることもできない問題にまで発展しているならば、担当者の変更も必要かもしれません。
一人で抱え込んでしまって次第に大きな問題に発展してしまう前に、必ず他者からの協力を得て問題を解決していくようにしてきましょう。
この時、何も解決案を出さずに、ただ「お前に原因がある。」とだけ言う他者の意見はあまり聞かなくてもよいと思います。あてにせず他の人からの意見を聞いてみて下さい。
自分が少しでも患者様に貢献できたかどうかに焦点を当てる
患者様が自分のリハビリをどう思うのかについては、これは完全に患者様自身が担っている課題であり、基本的にセラピストはどうすることもできません。
自分のリハビリを良く思うのも、悪く思うのも患者様の自由なのです。
ではセラピストはどうすればいいのか。
以前のブログでも解説しましたが、 患者様に好かれるか、嫌われるかどうかは考えることなく、作業療法士という仕事を通して自分が少しでもその患者様に貢献できた部分があったかどうかを考えるようにしていきましょう。
そしてそんな僅かな他者貢献に自信を持つようにしてください。
自分のことを嫌っている患者様に会いに行って、無視されてしまったとしても、ほんのわずかな時間でも患者様に会いに行って声をかけた自分を褒めてあげてください。
患者様から強い口調でクレームを言われても、ほんの少しでも患者様のことを考えようとした自分を褒めてあげてください。
2:6:2の法則
「2:6:2の法則」の法則を知っていますか?
これはすべての事象は2:6:2の割合で構成されるという自然の摂理です。
例えば、これから100人の患者様を担当していくとします。その中で自分を好んでくれる人は20人、好きでも嫌いでもない人は60人、嫌いな人は20人
つまりどの状況においても2割の患者様は自分を嫌うということです。
反対に8割の患者様は自分を受け入れてくれる人なのです。
なので自分のことを嫌う患者様がいれば、その4倍の人数は自分を受け入れてくれる患者様もいると思いましょう。
そして嫌う患者様ばかりに焦点を当てるのではなく、自分の存在に感謝している患者様もいることを覚えておいてください。
まとめ
多くのセラピストは患者様から嫌われてしまうことを快く思わないでしょう。
しかし他者から嫌われてしまうことはある程度仕方のないことであり、ましてや自分のことをどう思うのかは患者様自身が決めることなので、僕たちセラピストにはどうすることもできません。
この仕事をしている以上、ある程度は他者から嫌われることがあることを割り切る必要があると思っています。
なので自分を嫌ってリハビリを拒否するような患者様に出会っても必要以上に自分を責めないようにしてくださいね。
患者様から嫌われてしまっても、それだけで自分に価値が無いと思う必要はありません。
経験があろうとなかろうと、作業療法士として価値がない人は一人もいません。
些細な他者貢献ができた自分がいれば、そんな自分に自信を持つようにしてくださいね。