今回は
- 適応障害の闘病中に失敗した体験談
について解説します。
質問をいただきました。
現在、適応障害で闘病中の20歳前半で会社員をしていましたが、現在休職しています。今、実家で休職中なのですが、病気が思ったほど治らず困っています。
今後どのように対応していけばいいですか?アドバイスがあればよろしくお願いします。
(アイコンは乃樹愛さんのブログ「のきログ」より使用させていただいています)
実際に様々な適応障害の方と関わってきましたが
- 発症した経緯
- 以前の仕事内容
- 家族構成
- 個人の価値観
本当に人それぞれで、適応障害も向き合い方も人によって異なります。
しかし適応障害という病気を治していく上で
経験上、これだけはやめておいた方がいい
ということがあります。
もし皆様の中で
- いま適応障害で苦しんでいる
- 適応障害がなかなか治らない
- 病気とどのように向き合っていけばいいかわからない
といった方がいらっしゃればぜひ参考にしてみてください。
お酒を勧められて飲んでしまう
まず最初に
周りの人から飲酒を勧められて飲んでしまう
ことです。
以前の記事でも強くお断りをいれておいたのですが
適応障害の闘病中に飲酒は厳禁です。

なぜここまで言うのかと言うと、僕が既に経験しているからです。
僕は適応障害で療養中に飲酒をしてしまって
- 薬の効果を打ち消してしまう
- 反対に薬の副作用を増強させる
- 入眠の質が落ちる
- 生活リズムが崩れる
- 二日酔いで抑うつを増強させてしまう
- ストレスを飲酒で解消しようとする悪習慣が身に付いてしまう
といった状況に陥ってしまいました。
飲酒をするメリットは全然なく、むしろデメリットだらけです。
なにより飲酒でせっかく取り戻しつつある生活リズムを容易に崩してしまいかねません。
本当に大切なのでもう一度言いますが
闘病中にお酒は禁忌です!!
日常のストレスには健康的な方法で対処していきましょう。
例えば
- ジムで筋トレをする
- 外が明るいうちにウォーキングする
- 温泉やサウナでリラックスモードを作る
といった方法が良いでしょう。
治っていないのに焦って就職する
次に
働いていないことに焦って就職する
ことです。
当時は周りが働いていて、自分だけ何もせず過ごしている状況であり
どうしても働いていないことに対する罪悪感が拭いきれませんでした。
そして僕は闘病中であるにもかかわらず、就職活動をしていました。
その時は、病気であることを隠していました。
そうしてパートとして働かせてもらったのですが
1ヶ月経った後に、働くストレスに衝突すると病気が悪化。
翌日、出勤できなくなるくらいに悪化して休職し、そのまま退職しました。
これは本当に失敗だったなと。
何より自分の体調をコントロールできずに、それで職場に迷惑をかけてしまいました。
今思っても、大変申し訳ないことをしたと感じています。
自分の体調を無視して、焦って働こうとしていたことがよくないことでした。
皆様はこうならないためにも
自分の体調にちゃんと向き合うことが大事です。
適応障害の闘病中はどうしても調子の波があって
今日はちょっと体調が良くなったなと感じても
- それは一時的に良くなっただけなのか
- それともその後にすぐ体調が落ちてしまうのか
これに気づくべきだったと感じています。
なにより闘病中は他のことを考えず、自分の病気を治すことだけに集中する。
これだけを意識していくべきだと考えます。
しんどいと言えず我慢してしまう
最後に
しんどいと言えずに我慢して他人に合わせる
ことです。
これが最大の失敗だったと感じています。
というか適応障害になった根本的な原因もこれです。
僕はかつての職場で
- 期待に応えないといけない
- 他の人も頑張っているから手を抜いちゃダメだ
- ちゃんと他の人に役に立たないといけない
と思って、ひたすら自分に鞭を打っていました。
それが適応障害になってからも引きずってしまい
- 他の人と会っても、元気そうな素振りをしたり
- 他の人の誘いを断れず、飲み会に参加したり
- 休むべきタイミングで無理をして他の人と遊ぼうとしたり
これはブラック企業で働いていた時から染み付いていた考えでして
要は他人の目を気にして、嫌われることを恐れていた結果でした。
これがなかなか抜け出せなくて適応障害の治療も難渋しました。
適応障害で療養中の方は
今は迷惑をかけているか・かけていないかは考えなくていい時期です。
他の目は気にせず、必ず自分の体を休むことだけに集中してください。
まとめ:ちゃんと“苦しみ”と向き合う
- お酒を勧められて飲んでしまう
- まだ治っていないのに焦って就職する
- しんどいことを伝えず我慢してしまう
これらの失敗談の全ての原因は
病気の苦しみと真正面で向き合ってこなかったこと
にあると思います。
- 苦しいことを我慢する
- 苦しいと他人に言えない
- 苦しいことを押し殺して他人に合わせる
全ては自分が苦しいという本心を無視した行動でした。
結果ますます病気は悪化して、家族にも心配をかけたと思っています。
何度も言いますが、大事なのは
自分の本心と向き合うことです。
例えば
- 自分の体が少しでも苦しいのであれば無理せず休む。
- 本当はやりたくないと思っているのであればやめる。
こうして自分の本当の気持ちに正直になることが重要です。
ベッドに横になって目をつむっているとき、自分の本心と静かに対話してみてください。
自分は本当はどうしたかったのか?
これからどうしていきたいのか?
それが少しずつ見えてきた時が治療の第一歩だと思います。