お悩み相談

【人生相談】死を目の前とした家族にできること。

kazu
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こんにちは!kazuです。今日も皆さまお疲れ様です。

今回は

  • 終末期に差し掛かったご家族様への関わり

について解説します。

 

質問をいただきました。

こんにちは。この度は初めて質問をさせていただきます。
私には祖父がいるのですが、持病が悪化し、病院に搬送されました。
主治医からは「あと1ヶ月の余命です。」と余命宣告を受けました。
祖父は今ベッドで寝たきりとなっており、意識もありません。そんな祖父にどのように接していけば良いのでしょうか?
作業療法士は病院に勤務している人が多いと聞いています。病院内にて死を目の前にした方々にはどのように接しているのでしょうか?
何かアドバイスをよろしくお願いします。

死とはいつだって考えさせられるものです。

今作業療法士として病院で勤務しているのですが、数々の終末期患者様と関わらせていただきました。

今の職場でも死を間近にした患者様にリハビリテーションを提供させていただいています。

 

死を目の前にした人々に対してできること。

それは僕たち作業療法士だけでなく、ご家族様にも必ずできることはあります。

今日ははそれを解説していこうと思います。

参考書籍

先のことは考えず、たった今の行動を考える

まず結論から言うと

先のことは考えず、「いま、ここ」でできる行動は何かを考えてみましょう。

 

ご家族様は「いま、ここ」で一生懸命生きていらっしゃいます。

そのご家族様と「いま、ここ」でしか過ごせない時間があるはず。

たったいまのその時間を大事にしてください。

 

いつも通りの何気ない話をするのもいいかもしれない。

普段話せなかったことを話してみるのもいいかもしれない。

ただ一緒に過ごす時間を共有してもいいかもしれない。

 

大事なのは「いま、ここ」です。

今は未来のことは一切考えず

ご本人が喜ぶだろうと思うことをしてみて

ぜひご家族様との時間を大事にしてあげてください。

 

髪が乱れていたら、櫛で髪を整えてあげてください。

顔に汚れがついていたら、タオルで優しく拭き取ってあげてください。

手を優しく握ってあげて、近くに家族がいることを伝えてあげてください。

 

ご本人と「いま、ここ」を共有することがきっと最大の親孝行となると思います。

いつも通りの日常が本人に安心を与える

たとえ意識が戻らなくなって返答がなくなっても、ご本人は人の声は聞こえていると聞きます。

  • いつも通りの日常について話しかけてみる
  • 仕事の近況報告をしてみる
  • 過去の思い出について話してみる

といった何気ない話でも構いません。

 

こういった「いつも通りの日常」がご本人に安心を与えます。

いつも通り身近にいる家族がいつも通りの話をしてくれる。

ご本人はまるで故郷にいるかのような気持ちになるかと思います。

 

僕は作業療法士として終末期の患者様に関わる時

ご本人が好きだったことや、大事にしてきたことついてお話します。

仕事を一生懸命頑張ってきた人なら

kazu
kazu
この手にはたくさんの苦労が詰まってますね。

家族を大事にされてきた人なら

kazu
kazu
ご家族もきっと幸せですね。

野球が好きだった人なら、テレビかラジオをつけて

kazu
kazu
今日もチームの調子はバッチリですよ。

といったお話をします。

 

こういったご本人の好きなことはきっとご家族様がたくさん知っているはず。

ぜひ耳元で優しく語りかけてあげてください。

最後までご本人に悲しい表情を見せない

ここで注意して欲しいのが

できるだけご本人に不安を伝えないことです。

 

ご本人にとって一番悲しいのは、自分の家族が自分自身を見て悲しい表情をしていることです。

 

ご本人は一生懸命病気と戦って生きようとしている。

そんなご本人を目の前に、泣き出してしまったり、不安そうな顔で見たり

こういった行動を見せてしまうと、ご本人は今後がますます不安になってしまいます。

 

ここは本当につらいかもしれませんが

たとえ変わり果てたご本人の様子を目の当たりにしても

目の前で悲しい表情をしてしまうのはできるだけ避けてください。

本人とどう過ごしていきたいかを医療者と考えてみる

終末期に差し掛かった場合は、主治医から治療の選択について聞かれると思います。

  • 本人を少しでも延命させてほしいのか
  • それとも最後は安楽に死を迎えてほしいのか

といった判断をしなくてはならないかもしれません。

 

ここで大事なのは

本人とどう過ごしていきたいのかを考えることです。

 

最後は病院ではなく自宅で一緒に過ごしたい。

のであれば病気の進行を少しでも遅らせるような治療が必要かもしれないし

いま苦しんでいる本人をもう楽にしてあげたい。

のであれば緩和的治療が選択肢に入るかもしれません。

 

このような判断はご家族さまだけでなく、ぜひ医療者も巻き込んで一緒に考えてみましょう。

 

一度僕が作業療法士として、ある終末期の患者様を担当した事例を紹介します。

その患者様とご家族様が僕に希望したのは

「最後に家族と一緒に旅行がしたい。」

でした。

 

そこで主治医、看護師、理学療法士、作業療法士が一同で連携して話し合い

  • 安楽な車椅子の選定
  • お互いできるだけ疲れない介助方法の指導
  • 薬を飲むタイミングの指導
  • 旅行先で急変時に対応できる病院を手配…などなど

できる限りのご本人とご家族様が安心して旅行ができる環境を整えました。

入院中に何度も状態が悪くなった場面もありましたが

その患者様とそのご家族様は一緒に旅行に行くという願いを叶えました。

 

このように医療者は最後まで味方になってくれると思います。

ぜひ自分の思いを病院先の医療者にも相談してみてください。

まとめ:最後までお互いに自分らしく

  • 先のことは一切考えず、たった今のことを考える
  • いつも通りの日常が本人に安心感を与える
  • 本人とどう過ごしていきたいかを医療者と考えてみる

以上を解説させていただきました。

 

最後に僕の個人的な考えですが

別れというものはいつだって寂しくて悲しいものです。

ですが

こういった寂しさや悲しみというものは、感情を持つことができる僕たち人間の特権だと思うのです。

 

仮に死という現実を目の当たりにした時

僕は思いっきり泣いてもいいと思います。

寂しい気持ち、悲しい気持ち、切ない気持ち

自分の気持ちを思いっきり解き放ってください。

 

人と動物の大きな違いはなんでしょうか?

同じような体を持ってはいても、動物は死を目の当たりにした時に泣くことはありません。

だけど人間だけは感情を持っています。

人に愛情を持つ、悲しみを感じる、心の痛さを感じる。

それは本当に人間らしいことではないでしょうか。

 

だから悲しいと思った時は思い切り泣いてください。

そしてその瞬間に持った感情をいつまでも大切にしてください。

それがこれからも続く、ご家族様への本当の愛情ですから。

kazu
kazu
無理しないでくださいね