僕のプロフィールの詳細です。

質問をいただきました。
私は今会社員として働いているのですが、日々の仕事のストレスに押しつぶされそうになっています。
とはいうものの、自分のこういったストレスにどのように向き合っていけばわかりません。
少しでもヒントがあれば教えてください。
僕は作業療法士として精神疾患を罹患されている方へのリハビリテーションを担当することがあります。
時にクライエントのメンタルケアに携わらせて頂くこともあります。
そして過去に自分自身が精神疾患となり、それから立ち直った経験もあります。
なのでこういったメンタルケアに関する相談をいただけるのは嬉しいですね。
ストレスが詰み重なってしまえば、次第に体調を崩してしまうことは容易に想像できるかと思います。
こうした心の不調に関してはいち早く感じとり、適切な行動に移すことが大事です。
それには心の不調を具体的に列挙しておいたものを用意しておくことが重要です。
これを心の不調ポイントと名付けました。
この記事では
- ストレスに上手に向き合っていく為の心の不調ポイントについて。
- そのために必要な具体的な行動は何か?
について解説させていただきます。
【安全ゾーン・注意ゾーン・危険ゾーン】を作っておく

僕は日常生活を健康的に送っていく上で、心の不調ポイントというものを作っています。
心の不調ポイントとは、自分の心の状態を安全ゾーン・注意ゾーン・危険ゾーンに分けて
そのゾーンがどんな状態であるかを事前にいくつか挙げておいたものです。
僕の具体例を上げてみますね。
例えば僕の心の不調ポイントは
安全ゾーン【青信号】(体調が良好である状態)
- 3食決まった時間に食べることができる。
- スポーツや趣味を楽しむことができている。
- 目覚めがスッキリしている。
- 注意されても特にイライラしない。
- 生活が時間に追われていない。
- 夜もぐっすり眠れることができている。
etc…
注意ゾーン【黄色信号】(体調が悪くなり始めている状態)
- 朝起きるのが遅く、出社が遅刻ギリギリになる。
- 挨拶するのが面倒になる。
- なんとなくイライラすることが多い。
- 身だしなみに無頓着になってきた。
- 職場の愚痴を言い出す。
- 食欲がなくなってくるor過食に走ってくる。
- 職場に近づくと緊張する。
- 悲しい曲を何度も聴きたくなる。
- 時々頭がボーッとして字が読めなくなる。
etc…
危険ゾーン【赤信号】(体調が最悪の状態)
- 歩いている時に倒れたいと思ってしまう。
- 朝起きたら体が重い。
- 仕事のことを考えただけで吐き気がする。
- 何でもないのに涙が出る。
- 申し訳ないことばかりを考えてしまう。
- 食欲も睡眠欲も湧かない。夜も寝られない。
etc…
こうしてあらかじめポイントを列挙しておくことで、具体的に自分の体の調子を知ることができます。
体調が良い・悪いといった状態はとても主観的でわかりにくいものです。
なのでどういった状態が体調が良いのか・悪いのかを事前に作っておくのです。
そうすることで自分自身の体調の良い・悪いを客観的に理解することができるかと思います。
各ゾーンに合った対処方法を事前に考えておく

ここで特に大事なのは各ゾーンの状態が見られた時の適切な対処法をいくつか示しておくことです。
つまり
- 安全ゾーン【青信号】の時は、健康的な自分をできるだけ維持していく為の行動を
- 注意ゾーン【黄色信号】の時は、体調を安全ゾーンに戻し、できるだけ危険ゾーンにいかない為の行動を
- 危険ゾーン【赤信号】の時は、最悪の体調を想定して、これ以上体調を悪化させない為の行動を
考えておきます。
例えば僕の例でいうと
安全ゾーン【青信号】
- 週に2〜3回ジムに行って運動する。
- 3食ちゃんと決まった時間に食べる。
- 自分の趣味を継続する。
- 本を読んでブログでアウトプットしてみる。
- 身だしなみをちゃんと整える。
- 少しでも他者と交流している時間を設ける。
etc…
注意ゾーン【黄色信号】
- 仕事が残っていても定時で帰る。
- 夜更かしせず、22時には布団に入る(スマホは見ない)
- 信頼のできる人とお話ししてみる。
- たまには自分の趣味にどっぷり浸かってみる。
- 早起きして朝の散歩をしてみる。
- 感動する動画や映画を見て滝のように涙を流してみる。
etc…
危険ゾーン【赤信号】
- その日は一切仕事をしない。本業を休む。
- SNSに触らない。ネットでニュースを一切見ない。
- とにかくベッドに入って寝る。1日中休む。
- 家族に電話。可能なら実家に帰る。
- 最悪の場合、近くの心療内科に受診。
etc…
このように各ゾーンの体調に合わせた対処方法を事前に作っておきます。
そうすることで頭で考えなくても自然に適切な行動に移れると思います。
本当に精神的に追い込まれてしまうと、次第に正常な判断が下せなくなります。
それを防ぐには、前もってゾーンに合った適切な行動を考えておくことが重要となっていきます。
できれば青信号の安全ゾーンの段階から、適切な行動に移していくことをお勧めします。
特に青信号と黄色信号の対処方法をたくさん作っておいて、できるだけ赤信号の状態にならないことが大事です。
そして万が一赤信号の状態になってしまった時に備えていくつかのポイントを挙げておく。
といった準備をしておくといいでしょう。
心の不調ポイントを知っておくメリット

まず自分が調子が良い・悪いという感覚を客観的に理解できる点が大きなメリットとなります。
もう一度言いますが、心の不調になってしまいやすい要因としては、不調という感覚が非常に主観的でわかりにくい点にあります。
また心の不調は人によっても個人差が大きくて状態も様々です。
なので自分だけにしかわからない心の状態を、事前になるべく具体的に理解しておく必要があるのです。
自分のストレスに追い込まれてしまう方の多くは、自分の体調を無視し続けてしまうことにあります。
例えば
- 風邪を引いているのに会社に行ってしまう。
- 疲れて頭が働かないのに残業してしまう。
- 日々の仕事量が多くて疲れてるのに、他の仕事を引き受けてしまう。
こうした自分の体調を無視し続けた行動が積み重なって、自分のストレスに追い込まれてしまうのです。
こうなると次第に調子が良いのか悪いのかがわからなくなってしまいます。
なので自分がこうなったら心の不調である、というブレーキを作っておくことが必要なのです。
また心の不調ポイントをたくさん作っていくと、他者の不調にも気づけるようになってきます。
上記の僕が作った心の不調ポイントは
「あ!これは私も同じだ!」
って方がきっといらっしゃるのではないでしょうか?
自分の心の不調はいくつか他の人にも共通している部分があると思います。
つまり自分の心の不調ポイントをいくつか挙げておくことで、これらが他者を共感することに役立てることができます。
これは特に身近にパートナーがいる方には有効なのではないでしょうか?
可能ならお互いが心の不調ポイントを作っておいて、それを共有する。
そうすることでパートナーが追い込まれてしまった時、すぐにサポートできると思います。
補足事項:日常生活に運動を取り入れよう!

心が不調に陥っている時は、日常生活に運動を取り入れることをお勧めします。
運動はランニングとか筋トレとか負荷の強いものではなく、散歩やストレッチなどの軽い運動でも十分です。
個人的には朝の散歩をお勧めします。
朝の散歩を行うことで生活リズムを整え、有酸素運動による脂肪燃焼、さらに太陽の光の浴びることで脳内のセロトニンという幸せホルモンを分泌します。
つまり体を健康にする要素がたくさん詰まっているのです。
適度な運動は食欲を増進させ、体の代謝を促進、睡眠不足の解消にも効果があります。
ぜひ取り入れてみてください。
まとめ:自分の心に正直に向き合う
以上、ストレスとの上手な向き合い方について
- 心の不調ポイントの【安全ゾーン・要注意ゾーン・危険ゾーン】を作っておく
- 必ず事前に対処方法を考えておく
- 心の不調ポイントを知っておくメリット
- 補足事項:日常生活に運動を取り入れる
を解説しました。
ストレスとうまく付き合っていくためには、自分の心と正直に向き合うことが大事となります。
「ちょっとおかしいな?」
「あれ?ちょっとやばいかも・・・」
と思ったらその感覚を無視せず書き留めて、それに合った対処方法を早めに行っていくことが大事となります。
特に会社での仕事がストレスになっているのであれば、すぐに会社を休みましょう!
以前の記事で解説しましたが、休む力も超重要です。

自分のペースで生活していきながら、自分の体調と向き合い、少しずつ自分を理解していくことがストレスと向き合っていくのに重要なポイントとなります。