訪問リハビリで精神科を受診している方々と関わる時
よくこんなご相談をいただきます。
- 初めましての人と会うのが怖い
- 人の目が気になって震えが止まらない
- 怖くて外に出られない
そして
こんな自分にどう向き合っていけばいかわからない。
そんな悩みを持った方々とよく関わります。
その同時に
メンタルケアに関する相談をいただけることは
とても嬉しく思います。
他人が怖いという感情、難しい問題ですよね。
今回は
ネガティブな感情への向き合い方
について解説してみようと思います。
怖い感情は無視しなくていい
結論から言うとこういったネガティブな感情って
僕は無視しなくていいと思っていて
むしろ
大事に持ち続けてほしい
僕はそう思います。
ここで
うつヌケという漫画からある言葉を抜粋します。
物事を悪い方に考える人は危機を回避しやすく、生き残る可能性が高い。
太古にそうやって生き残った人たちの子孫が私たちなのです。
つまり今私たちがネガティブなのはあたりまえ!
だからネガティブな自分は優秀である!・・・くらいに自分を肯定していいと思うのです。
出典:うつヌケ|田中圭一
つまり
怖いといったネガティブな感情は
人間が生きていく為に大事な感情なのです。
僕なりの考えとしては
ネガティブな感情を持つ人は魅力的な部分がある
そう思っています。
ネガティブな感情の良い側面
怖い。寂しい。不安だ。
こういった負の感情がある背景には
本人の根本にある優しさがあるのだと思っています。
長所と短所は表裏一体であるのと同じように
ネガティブはいつだってポジティブと隣り合わせ。
ぜひとも負の感情の奥底にある
正の感情にも目を向けてみてください。
例えば
- 不安だと思うのは、何か守りたいものがあるから
- 寂しいと思うのは、相手を愛おしく思うから
- 嫌だと思うのは、自分の心を大事にしたいから
- 怒るのは、自分を守りたいから
そう思いませんか?
つまり
心の奥底に優しさがあるから
ネガティブな感情が出てくるのだと思います。
それゆえに
ネガティブな人は皆優しいのだと思います。
落ち着ける時間を作る
かといって
ずっとネガティブな感情に晒され続けるのは
しんどいですよね。
僕は必ず
1日の中で落ち着ける時間を作ります。
僕の例でいうと
勤務中の昼休憩の時間は他人と一切話をしません。
そして外に出かけて
誰もいないような空間に身を置いて休憩します。
僕は自分の性格上
どうしても1人の時間がないと疲れ切ってしまうんですよね。
他にも仕事ばかりではなく
自分が心から楽しいことにも目を向けます。
しんどいことばかりしていたら疲れてしまうので
僕は必ず好きなことをする時間を設けます。
仕事や勉強に疲れてしまったら、僕は好きな場所に散歩へ出かけます。
仕事帰りに銭湯に寄って温泉に入ったりします。
それは何も考えることはなく
ただ好きな場所で過ごせる時間を楽しみます。
僕はこんな何気ない時間が大好きです。
その時はやり残している課題だったり
仕事のことなんか一切考えません。
ネガティブになるのであれば
自分なりに元気になれる時間を作っておく
このようにして自分の感情と付き合っていきます。
※精神科・心療内科への相談も検討
しかしここで
- 怖くて外に出られない
- 誰とも話したくない
- 毎日何もする気が起こらない
このようにネガティブな感情が
日常生活にまで影響が出ているのであれば
精神科・心療内科クリニックへの受診も視野に入れてください。
ここで大事なのは、心の悩みは
できるだけ専門家からも助けてもらうこと。
クリニックなどの医療機関は
自分では考えることのなかった
貴重な意見をいただけることがあります。
しかし医療機関に相談するのは気が引ける…
そんな方もいらっしゃるかと思います。
それでも僕は
むしろ気軽に行ってほしいものだと思っています。
地域のクリニックは僕たちにとって身近な場所です。
例えば
- 仕事や育児で疲れ切っている
- 寝てもなんだか疲れが取れない
- 食事がなんだか美味しくない
- なんとなく眠れなくなってきている
- 休み明けがどうしても憂鬱になる
といった些細な悩みでも大丈夫だと思います。
むしろ
身近な生活の悩みを援助する相談窓口として
地域の医療機関は存在しています。
気軽に相談してみてください。
まとめ
ネガティブな感情が好きな人って
あまりいないと思います。
ですが僕が思うに
こういったネガティブな感情が湧くのは
今を一生懸命生きている証であるように思うのです。
先ほど解説したように
負の感情は正の感情と常に隣り合わせ。
そしてネガティブな感情を持つ人は優しい。
名著「夢を叶えるゾウ」にはこんな言葉があります。
人間は「痛み」を経験することで、他者の「痛み」が分かるようになる。
出典:夢をかなえるゾウ0|水野敬也
人は「痛み」によってつながることができるんやで。
このように
ネガティブな感情を通して感じた痛みこそ
人間が生きていく本質であるように思うのです。
ネガティブな感情を持っている人は劣等感を感じるのではなく
むしろ強みがある、というように思っていいと思うのです。
いつかその優しさが人の役に立って
その人を助けられる一助となればいいですね。
人は誰でもネガティブな感情を持つ存在。
だからこそ
その感情をいつまでも大事に持っておいてほしいですね。
無理しないでくださいね